内田真礼 smiling spiral 代々木第一体育館

日時:2017年2月25日(土)18:30~21:00
場所:代々木第一体育館

2015年にソロデビュー、昨年2月の中野サンプラザの1stワンマンライブから1年ぶりとなる彼女の代々木第一体育館セカンドライブの初日公演。

 

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内田真礼さんについて)

真礼さんは普通のアニオタなら、2012年の『さんかれあ』と『アキバレンジャー』で名前を覚えて、『中二病でも恋したい!』の小鳥遊六花で名が知られるようになり、それから数々の作品に出るようになったという認識が多いはず。

個人的には『ガッチャマンクラウズ』の一ノ瀬はじめ、『プリティーリズム レインボーライブ』の森園わかな、『ノラガミ』の壱岐ひよりが印象深いですね。単独ライブやイベント参加は余りなくて、きららフェスタとか上述のプリティーリズム3期のは行ったぐらいかな。

 

ラジオとか聴いてるわけじゃないので、中二病ニコ生のアホかわいい印象が強くて、『悪魔のリドル』OPのデビューシングル『創傷イノセンス』は購入しました。容姿についてどうこう思ったことはなかったけど、PV観ると「そこはかとなくエロさ」をかもし出していて、人気になるのも判った気がする。

 

去年の中野サンプラザ1stは行きたいと思ってたけれど、倍率的にチケット取れるわけないし端から諦めていて、1st前の週末金曜日に新宿ロフトでオールナイトでやってたリスアニナイトでプロデューサーの冨田さんがDJやってて準備が忙しいとか言ってたなーと思い出した。

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ライブ参加してないけれど結局Blu-ray購入。雰囲気は知れて良かった。ライブ後のシングル"Resonant Heart"はアニメタイアップということで、シリアスなロックな方向性でイマイチピンと来てなかった。その後昨年末に代々木第一の公演発表。2017年入ってミニアルバム発売と2daysの追加公演発表という流れ。

 

(Drive-in Theater)

1月に発売されたミニアルバムのDrive-in Theaterは、1stアルバムのPENKIから発展させてアメリカ南部のドライブを思わせる曲とコンセプト。セールスも20000枚弱と好調。

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iPhoneのアルバムのスクリーンショット

 

ミニアルバム発売時はいくらなんでも、代々木だったら先行抽選で外れることはないでしょと思っていて、TSUTAYAで借りて聞いてみたらメチャ良い出来なので参加決定。個人的には声優さんのライブは、CDオケじゃなくてバンドで聴けるだけでも参加して良いという心情。 

 

(現地到着)

ライブタイトルのSmiling Spiralはミニアルバムのタイトルから取っています。 アーススターレコードが泣いて喜びそうなタイトル。真礼さんは今季はあいまいみーのSurgical Friendに出ていますが、ちょぼ先生からはお花は届いてましたが、厄介特有の煽り文句はなし。

 

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(ステージ構成)

この週末は土日が横浜アリーナで「ラブライブサンシャイン」1stライブで、その翌日の2日目は自分もライブビューイング参戦したので、それも別で触れたい。なので真礼さんは直前に決まった代々木追加公演ということもあって、南北スタンド2階席は使っていませんでした。1階スタンドもステージ横は潰していて、こじんまりはしていました。ただ花道も大きくトロッコも使っていたので、かなり近くで見れた印象。

 

(ドライブ企画、諸注意、客層)

開演前にアルバムにちなんでか、真礼さんが運転して高速に乗ってSAに行くという映像がモニターに流れていて、どこの高森奈津美のピットインラジオだよと突っ込んでました。なつ姉さんだと安心だけれど、"Shiny drive, Moony dive"の歌詞の通り不安満載で、デートムービー的な雰囲気はないのだけれど、後ろの人が、料金所で小銭を受け取った時に、「握手した」とか一挙手一投足の気持ち悪いこと言ってて、他の場所からはガチ恋とかいう意図的にスルーしてるワードも出て、結構な現場なんだなとビビりました。

 

あと諸注意のナレーションをする人が、やけに素人ぽい喋りで気になるものの、ペンライトとサイリウムはルールとマナーを守り、常識の範囲内でお使い下さいとか言って、会場からクスクス笑い声が。(つまり常識を持っていると思われてない)自分周辺は女性グループも居て初々しく純粋に声援を送っててそこそこ女性客はいる感じ。自分の挙げた作品以外にも『アオハライド』『甲鉄城のカバネリ』など男声キャスト大目の作品が多いのが影響しているのかも。

 

(本編)

リードトラックの『Shiny drive, Moony dive』からライブ開始して、オープンカーのような車に載って登場。花道を1周したのですが、ダンサーさんが多くて20人以上は居たんじゃないかな。

 

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(画像リンク先はbarks記事のもの)

作詞・作曲がUSG田淵智也で編曲やしきん、歌詞の言葉遊びに余念がない田淵曲でありつつ、 編曲でも曲を楽しくそして構成配分できるやしきんが、お姫さまのようなまれいたそから繰り出されるスペクタル。車の側面は前アルバムのPENKIを意識した白のつなぎがいるかと思えば、その周りに分かりやすいガーリーというかオールドアメリカンな派手目なダンサーに囲まれて、コンセプトに忠実にお金が掛かっている感。

 

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(同じく画像リンク先はbarksの記事のもの)

こちらは中盤見せ場の『モラトリアム ダンスフロア』の和太鼓シーン。これは衣装チェンジしてる間に、和太鼓、鼓さらにディアブロに照明をつけたジャグリング(グラフィックポイと云うのだそう)を披露した後に、真礼さんが最後に登場したシーン。

作詞作曲編曲は「ようこそジャパリパーク」で話題を席巻しているオーイシマサヨシ。極めてポップで分かりやすい曲に、マイナーコードやジャジーフレーズが入ることが解説されていたけれど、この曲ではドライブインシアターというアルバムコンセプトに沿ったサザンロックな曲が主体になりつつ、和楽器の日本要素をチョイ足して歌い方も含めて本当に楽しい曲。

オーイシ氏の得意なアコースティックな展開かと思ったけれど、ステージも衣装も想像以上に和テイスト。途中に繰り返し挿入される阿波踊りの「同じ阿呆なら踊りゃなソンソン」というフレーズ、中二病の頃から共演してきた上坂すみれさんから去年水素水でネタにされたアホの真礼ちゃんという立場を逆手に取ったアンサーソングとなっていて、彼女のポジティブさが際立っていた。さらに曲中に「私はシンデレラー♪」とか歌ってると、脳内では神崎蘭子がフラッシュバックする楽しさもある。

それ以外にも大玉風船のようだけど各個体ごとに個別の色を光らせて歌詞とリンクさせる演出だったり、照明演出のお祭り的なパフォーマンスがひたすら楽しい。

 

(ダンサーさん問題)

個人的に声優さん個人 or 作品名義でライブするときに、冠となるアーティスト以外の要員をどれぐらい目立たせるのかは気になることだったりします。例えば早見沙織さんの去年の市川ライブに参加しましたが、ダンサーさんが目立った構成にすることは考えにくいですし、バンドメンバーと1人1人会話していく余裕を楽しんだりするというのが自然でした。ただ今回の真礼さんの場合は、これが特に違和感がなかったです。個人の受け取りの問題ですが、彼女のオープンになっている性格的なところによるのが大きいのかなと思います。

 

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(同じく画像リンク先はbarksの記事のもの)

  

アルバムのコンセプトとしても真礼さんの立居振る舞いとしても、しんみりとする湿っぽいMCは似合わないと思っているのか殆どなく、会場に来てくれたみんなへの感謝に集約されていました。

今回のライブは急な決定で、会場の規模にくらべるとやや寂しい感じでしたが、ステージ構成の贅沢さを、もっと多くの人にアピールすれば今後も期待できそうです。